お骨壺の中、ご存じですか?
本日、「お骨の天日干し」をいたしました。
お骨の天日干しってナニ?
ですよね。
簡単にいうと、
「お水がチャプチャプになった骨壺からお骨を出して、お日さまにあてて乾燥させる作業」
ということです。
最近、墓じまいということを聞くことが多くなりました。
お坊さんとしては、気持ちのいいことではありませんが、世の流れに対応せねばなりません。
墓じまい
お骨を取り出し、お墓を解体し更地に戻してお寺や霊園に返還することですが、当然、そのお骨壺は数年ぶりに取り出されるのです。
そのお骨壺の中はどうなっているか想像できますか?
収骨のご経験は年齢なりにあると思います。みなさんはその時の状態のままを想像されるのですが、そうとは限らないケースが少なくありません。
蓮昭寺の場合
経年に応じて、お水が入ってます。
この水は雨水ではなく、結露。そうです冬の窓ガラスに発生するあの水滴が溜まったものです。
湿度の高い空間に安置され、暑い寒いの気温差にさらされたら、少しづつお水が溜まるのです。
「テープで密閉してるから大丈夫」
1~2年は大丈夫かもしれませんが、5年、10年と密閉が保たれることはないでしょう。
結果、湿気が侵入してしまうのです。
どこのお墓もそうなる、わけではありませんが、湿度の高い土地にお墓を建立したら、その可能性は高いです。
樹木葬をお求めになる理由の一つが、墓じまいです。
樹木葬をお求めになった仮名・市川美幸さんもご実家の水口家の墓じまいをお考えでした。
水口家のお墓には美幸さんの
おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、母
合計4名のお骨が安置されていました。
お父さんが亡くなった時に菩提寺さんから「墓じまい」を提案されてしまい、ご主人と相談し納骨済みの4名とお父さんのお骨を蓮昭寺の樹木葬へ改葬することにしました。
墓地解体のために石屋さんが菩提寺のお墓から4名のお骨を取り出し、美幸さんはそのまま
蓮昭寺へお連れになりました。
美幸さんがお帰りになった後、壺を確認すると、想像通りお水が入っていました。
そのまま、樹木葬墓へ納骨することもできますが、可哀想というか申し訳ないというか、そのまま納骨することできません。
先代住職のころから、
改葬時に湿った(もしくは水浸し)のお骨は天日にあて乾燥してから納骨
が蓮昭寺のルールとなってます。
湿ったお骨は簡単に乾燥しません。水を含んだスポンジを想像してください。
それをお日さまに当ててサラサラにするのです。
晴天の日を待ち、お骨を紙の上に広げ、お経を唱えながら何回も紙を代えて乾燥させます。
ご縁のできた仏さまなので「怖い」「気持ち悪い」は全くありません。
サラサラになったお骨を専用容器(内蓋付密閉式)に移し、納骨法要まで本堂で安置です。
樹木葬を始めて足掛け6年目。改葬があれば、ほぼ 天日干しを行ってます。
みなさんも墓じまいの時は「お骨壺の中、大丈夫かな?」と確認してください。
あなたの命を生み出してくださった方のお骨ですから、例え海洋散骨(おすすめはいたしませんが)をなさるにしても出来る限りのケアーをして差し上げてください。
きっとお喜びになりますよ。
墓じまい、お骨の乾燥、などご遠方の方もお気軽にご相談ください。
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